セミナー(3/14):「ビッグデータ時代の機械学習」 「劣モジュラ関数を用いた機械学習に関する最近の話題」

機械学習に関する下記のセミナーを開催いたします。

講演題目:ビッグデータ時代の機械学習
講演者: 山田 誠 氏(京都大学)
日時・場所: 2016/3/14(月) 13:30-14:30 於 京都大学 吉田キャンパス 総合研究7号館 講義室1
概要: Yahoo, グーグル, Facebook, Amazon等のIT企業においては, 数千万〜数億ユーザーに対して記事推薦, E-mailの スパム検出, 商品の推薦, 友達推薦 等のサービスを提供していることから, 超大規模データ(ビッグデータ)を自動的にかつ効率よく解析する必要があ る. そのため, IT企業においては, 2000年代初頭から盛んに大規模分散処理に基づく機械学習手法が利用されてきた. 近年では, IT企業以外の民間企業や大学においても, ス マートフォン等のセンサーを搭載したモバイル端末の普及や計測機器の高度化により, 膨大な量 のデータが利用可能となり, 大規模分散処理や大規模データを効率よく扱う機 械学習手法が用いられ始めている. そのため, 予測精度が高いだけではなくデータに対してスケールする機械学習手法の開発が, より良いサービスを提供することや新しい科学的発見をサポートすることにおいて, 非常に重要となっている. 本講演では, 機械学習技術がIT企業においてどのようにビッグデータ に応用されているかを解説し, 次いで, Yahoo Labsおよび京都大学で研究開発を進めている超高次元特徴選択や推薦アルゴリズムについて紹介する.

講演題目:劣モジュラ関数を用いた機械学習に関する最近の話題
講演者: 河原 吉伸 氏(大阪大学)
日時・場所: 2016/3/14(月) 14:45-15:45 於 京都大学 吉田キャンパス 総合研究7号館 講義室1
概要: 劣モジュラ関数は,集合関数における凸関数に相当する関数で,最適化を考えたときの性質の良さと,応用を考えたときの表現力をあわせもった関数であることが知られている.近年では,機械学習をはじめとした広い数理・応用分野でその有用性が認識され議論されるようになっている.本発表では,まず劣モジュラ関数とそれに伴う基礎事項,及び機械学習に必要となる最適化アルゴリズムの導入的事項を説明する.その上で,劣モジュラ関数の性質を利用した機械学習における最近の研究について概観する.特に,機械学習における劣モジュラ最適化の火付け役ともなった劣モジュラ関数最大化の機械学習への応用や,ネットワークフロー最適化として帰着可能な構造正則化学習など,ある程度大きな問題サイズでも適用できる(実用的な)アプローチを中心に,具体的な適用例を見ながら話を進める.また特に最近の話題として,劣モジュラ関数を用いた確率分布による構造的学習に関連したアプローチについてもふれる.

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